ながれゆく葦

考えたこと、思ったこと、好きなことについてつらつら書いてゆく備忘録的ブログ。数学、プログラミング、ラノベ、アニメ、小説、音楽などについて。

天気の子 感想※ネタバレあり

感想 ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 素晴らしかった。イリヤの空の万能感を間延びさせてあまり人物が傷つかないような物語。セカイ系と言えばセカイ系だけれども結局主人公もヒロインも無事だし、それでも世界は続いていくっぽいので自分の予想していたラストとは異なっていた。正直陽菜が死ぬか空で出会ってそのままエンドロールかと思った。でも穂高も陽菜も地上で再開したしそれでも世界が続いていたしそれに少し救われた気がした。

 見ててイリヤの空のグッドエンドというか、イリヤの空でショックを受けた人がこういうのでいいんだ読みたいなノリで作った作品のような気もした。実際線路の上を走るシーンはなんとなくイリヤの空の線路をイリヤと浅羽のシーンを思い出した。最後の須賀と穂高が対峙するシーンは榎本と浅羽に重なってしまった。イリヤの空で受けたショックも少しはいやされた気もする。「女の子を選んでも元の世界に二人で戻れる」とか、「大人にも中高生みたいな大切な女性の方を優先してしまう心がある」とか、「それでも世界は消滅しない」とかが過去のセカイ系と称される作品がもたらした(良くも悪くも)呪いに対する救済だなあと感じた。どうであれ世界は大丈夫なんだよっていう。

 君の名は。でヒットした新海さんがこんな感じの自分の描きたい物を描くみたいな作品を出すことがすごいなあと思うしそういう想像を広げてまっとうに作品に落とせるのもすごい。

 中盤以降あたりでフリクリを見ているような気になる場面があった。(スク―ターのせい?)もともと作品の雰囲気が雨のせいで(おかげで)暗めのものになっているのもあるかもしれないし、世界とか仕組みとかは置いておいて自分の好きな人に会いに行きたいとか、幼さとかがそうさせたのかもしれないとも思う。

 すごい面白かったし、何となく救われた気がした作品。