ながれゆく葦

考えたこと、思ったこと、好きなことについてつらつら書いてゆく備忘録的ブログ。数学、プログラミング、ラノベ、アニメ、小説、音楽などについて。

罪と罰 ─まんがで読破─の感想

 有名なドストエフスキー罪と罰の漫画がキンドルでセールだったので手を出してみた。いつか読みたいと思ってたけど分厚く、暗そうなので途中で挫折しそうで手を出せずにいたのでちょうどいい。機会があれば読みたい気もする。(多分読まない、おそらく中盤で心がきつくなる)。大まかに言うと、自意識過剰拗らせマンが殺人してしまい、罪悪感と自身の正義で潰されかけているのを周りの人の愛情によって改心していく作品。(自分のツイートのコピー)。予想ではもっと暗くて救いのない話だと思っていたし、全体的に見れば暗い話だったけれども最終的には救いのある終わり方でよかった。割とがっつりキリスト教的な考え方が見えているのに驚いた。日本作家ばっか読んでいると宗教的なのはほぼほぼ見えないから新鮮。金持ちが(本心でどうなのかは置いておいて)貧しい人にぽんぽん大金を払うのを見て真実かどうかは置いておいて驚いた。お布施はイスラム教のイメージが強かったので、キリスト教でもそういうものもあるのだなと気付かされた。(よく考えてみればマザーテレサとかがっつりお布施している)。金持ちはもっと冷たいのだと思っていた。日本では見えていないだけかもしれないけれどもそういうニュースほとんど聞かないしなぁ。頭の切れる刑事さん、遠回しのやさしさみたいなのが日本のドラマとか漫画とかでよく見るキャラっぽかった。(デフォルメされているかもしれない)。そう考えるとああいうキャラは万国共通なのかもしれないと思える。最終的には自分の正義を追い求めるよりも身近な人々の幸福を祈ったほうがいいねっていう結末。この本が発表されて少ししたら世界大戦がはじまったのだからすごい。哲学的な作品とも見れるし恋愛小説としても見れそうな良い作品。何度か読み返してみたい。